近年の建具

今日は以前施工しました住宅の障子戸をご紹介します。

この障子は僕がこの仕事を始めたくらいでは考えられなかったような幅、高さの納まりでした。

まず見てもらいます。

この障子は弊社のホームページのトップにも映っている写真ですが、1本幅1500高さ2400

2枚引き込み障子です。先ほどもいいましたが、幅、高さもごらんの通り、いっぱいいっぱいの

大きさなのにもかかわらず、引き込み戸というのが問題です。

普段この障子はおそらく日中は全開口にして、障子は2枚とも戸袋の中に納まります。

そうした場合出てくる問題は袋に入れてある間に障子が反り、障子どうしが擦って紙が破れる

可能性があります。それにこのくらい大きな障子になると、框が反ったり、ひねったりといろんな

予期できないことが起こります。建具を製作する職人さんもそう言ったことを充分吟味して、

框を組むのですが、10本同じような建具を作れば、1本か2本くらい反りなどがでてくるのは

さけられません。よくゼネコンさんに「反ったり、あとでクレームがでる建具は作るな」と言われます。

それは確かにごもっともな事なのですが、設計事務所様の設計図通りや、それに近い納まりの

建具で製作を行うと、非常に難しくなります。 木造住宅は建具以外にも柱や鴨居が反ることも

あります。いろいろなことが重なり建具に不具合が起こります。本当はお客様が扉の重さも

丁度良く使いやすく、反りなどがなく見た目も年月が経てば経つほど味わいがでてくるような、

そんな建具が理想です。